原価計算研究

ここで紹介するのは、原価計算の意義についてです。

原価計算は、利益を計上するためのどのようにすればよいかの大切な情報を提供します。

ただ、どれだけコストがかかったかを知るためだけに、行うものではありません。

 

原価は、材料費、労務費、経費からなります。

①材料費は、とうぜん製品につかう材料のコストです。

②労務費は、人が製品づくりに関わった時に発生するコストです。

③経費は、製品づくりに関わって発生するコストですが、正直その中身が良く分からないものもあります。

 

極端に言うと、コストは0円が究極の目標です。

しかし、一方では収益を生むために適正に費消しなければ絶対条件です。

 

原価計算は、絶対条件のみの「必要なコストは何か」を把握し分析し利益をの獲得のために行われなければならない計算です。

原価計算をしないのは、利益の獲得する努力を放棄したことです。

 

原価計算は、真実を明らかにする科学ではありません。

政策として実施する計算です。

 

原価計算研究では、原価計算と効率的実施すためのシステム構築についても適切に合わせて情報提供いたします。

 

 

 

<原価計算と効用>

 

原価計算の本来の目的は、顧客満足とコスト削減をつくり込みことです。

 

製品(商品)もサービスも、「効用」を「モノ」や「コト」として具体化したものです。

ただし、顧客の満足を得られなければ、それはムダある廃棄物です。

 

<顧客満足について>

効用とは、顧客の欲求を満たす機能です。

スマートフォンは、タッチで操作できる機能のためにコストをかけました。

この機能は、納得売価がアップすることや売上数がアップするなら追加コストをかけます。

ここでのポイントは、材料費や加工費を機能強化のために増加させる価値があるということです。

 

原価計算を行い、予測収益の増加とコスト増加分のバランスをみます。

利益の予測値を明らかにするために予定原価計算を行います。

 

<コスト削減ついて>

素材に知識と技術を用い加工します。

ここで最大の留意点があります。

それはコストをかけたからといって顧客満足ができる効用が実現するとは限らないことです。

 

ポイントは、コストがいかに顧客が満足できる効用に転換できるかということです。

コストが、唯一効果を実現できるのは顧客の欲求への合致です。

これを実現させることのみにコストの有用性があります。

 

効用の有用性を基軸してのみ、素材や加工というコストかける意味があります。

そのために、効用の有用性が実現できるのなら「知識」をもって限りなく削減することが生産性向上です。

 

生産性の向上は、コスト削減を実現するので費用が低減され低減金額に利益に貢献します。

 

原価計算の目的は、顧客の満足を実現できる効用と対比させながらしかるべきコストを費消させます。

また、素材、加工は知識が付加した新素材や新たな技術と効用を対比させ改善を行います。

さらに、効用の飛躍のためリスクにチャレンジしイノベーション(革新)を実行します。

 

原価計算は、顧客満足を実現させる効用とコストを対比させる活動です。

コストは、素材にしろ加工にしろ「専門家」と「現場の従業員」が効用と対比させながら生産性の向上を目指します。