<戦略的管理会計>

 

戦略的管理会計は、一般の予算制度や業績評価に加え、独自なフィードバックシステムの活用を通して企業の本来の目的と強みの源泉であるマーケティングとイノベーションを実現しようとするものです。

 

企業の成長・存続←マーケティング(顧客満足活動)・イノベーション(より以上の顧客満足活動)←戦略的管理会計

 

利益を実現は、マーケティング・イノベーションつまりマネジメントの成功によってもたらされます。

 

 

<マーケティングの管理会計>

 

 顧客の欲求を中心に、売上と原価さらに費用について分析するのがマーケティングの管理会計です。

 

 売上は、基本的には顧客欲求の実現つまり効用の実現によってもたらされます。

 

 売上の基本要件←顧客の喜ぶ効用の実現

 

 さらに顧客に認知してもらい喜んで購入してもらう利便性の提供によってより確実なものになります。

 

 売上の実現←広告+購入しやすい利便性(コンビニエンス)の付加

 

 売上は、マーケティング活動の成功によってもたらされます。しかし、利益の実現はマネジメントの支援がなければ実現しません。

 

 利益の向上←生産性をはじめとするマネジメントの支援

 

 企業活動には、コストと経費が発生します。

 

 マーケティング活動は売り上げの実現のために行われますが、利益の実現のためには、最初から目標を明確にした構想と仕組みづくりを行うことが必要です。

 

 利益を実現するには、ビジョンにはじまるマネジメント構想の実行は、目標・予算の設定、結果のフィードバック(測定)、分析、統制を効果的に実施しなければなりません。

 

 これらの活動を数値側面より機能的に管理するのが、マーケティングの管理会計です。

 

<イノベーションの管理会計>

 

顧客の新たな満足と、企業の成長を実現するのが、より以上の新たな効用を実現するイノベーション(革新)です。

 

企業成長のチャンス←より以上を実現させるためのイノベーション(革新)

 

未知のことへのチャレンジはそのほとんどが失敗に終わってしまいます。その失敗のなかに大きな成果を実現するものがあらわれます。

 

この大きな成果が企業の成長をもたらします。チャレンジのない企業に待っているのは、急か緩やかか別として待っているのは衰退です。

 

成長をもたらす成果←多くのチャレンジの失敗のなかから生まれる

 

企業の成長には健全な失敗がつきまといます。イノベーションの管理会計は、資金管理を中心に実施されます。

 

成長のためのチャレンジ資金を獲得するには、既存事業の生産性の向上が必要です。既存事業がさらに成長に大きく成長する場合は別として、この既存事業のコスト削減を実現し必要資金を調達します。

 

そのため、複数の事業や商品や市場の状況を資金調達の面より弁体的バランスを考え撤退・縮小も視野に入れ管理します。

 

チャレンジのための資金←既存企業の生産性向上により発生させる余剰資金

 

企業の成長のためのイノベーションには資金を必要とします。

 

その資金は既存の事業の生産性の向上より調達するのが基本システムで、チャレンジについてもその成果の目標が設定されます。

 

それらの成長のための全体的なバランスを経営の最大の資源である人材を含めて管理するのがイノベーションの管理会計です。